インプラント治療では、治療中に仮歯を入れることが一般的です。ここでは、そんな仮歯の役割とその重要性について詳しく解説します。
仮歯は、インプラント治療の過程で一時的に使用される人工の歯です。インプラントが完全に定着するまでの期間、患者の生活の質を保つために使われます。仮歯は見た目や機能を補うだけでなく、治療全体をスムーズに進めるための重要な役割を果たします。また、仮歯を入れることで、治療中でも食事や会話を自然におこなうことが可能です。
仮歯には、即時荷重型と非即時荷重型の2種類があります。それぞれ説明します。
即時荷重型の仮歯は、インプラント埋入後すぐに取り付けるタイプの仮歯です。即時に仮歯を装着することで、見た目や噛む機能をすぐに回復できる利点があります。このタイプは特に前歯など、審美性が重要な部位でよく用いられます。即時荷重型の仮歯は、手術当日から自然な見た目を取り戻し、患者さんが自信を持って笑顔を見せることができます。
非即時荷重型の仮歯は、インプラントの安定を待ってから取り付けるタイプの仮歯です。この方法では、インプラントがしっかりと骨と結合する期間を確保し、治療の成功率を高めます。非即時荷重型の仮歯は、治療の安全性を重視する場合に選ばれることが多く、インプラントの安定性を確認した後に装着されます。
仮歯の素材には、アクリル樹脂やコンポジットレジンなどが使われます。これらの素材は、それぞれ異なる特性を持っており、患者のニーズに応じて選ばれます。
アクリル樹脂は、軽量で調整がしやすい素材です。仮歯として使用する場合、形や色を調整しやすく、比較的短期間で製作が可能です。また、アクリル樹脂は費用面でも比較的経済的で、多くの患者にとって選びやすい選択肢となります。
コンポジットレジンは、自然な歯に近い色調と質感を持つ素材です。この素材は、審美性を重視する方に適しており、見た目を自然に仕上げることができます。耐久性も高く、仮歯としての使用期間が長くなった場合でも安定した性能を発揮する点も強みと言えるでしょう。
仮歯を入れる主な理由は、審美性の確保と咬み合わせの確認、そして歯列の維持です。仮歯は治療中の見た目を保ち、機能を補います。ここでは、それぞれの理由について説明します。
インプラント治療中に仮歯を入れる大きな理由のひとつは、審美性の確保です。特に前歯のインプラント治療では、仮歯を入れることで治療中も自然な見た目を保つことができます。仮歯を装着することで、治療中でも自信を持って笑顔を見せることができ、社会的な生活にも支障をきたさないようになります。
仮歯は形や色を調整することで、周囲の歯と調和した自然な見た目を実現します。これにより、治療期間中でも他人から気づかれることなく、通常通りの生活を送ることができます。
仮歯を入れるもうひとつの重要な理由は、咬み合わせを確認すること。インプラント治療では、最終的な歯の位置や咬み合わせが非常に重要です。仮歯を装着することで、咬み合わせの状態を事前に確認し、調整。最終的なインプラントの位置や形を最適化していきます。
仮歯を使用して日常生活での咬み合わせをテストすることで、歯科医師は患者の咬み合わせの状態を詳しく把握できます。もし問題があれば、仮歯の段階で調整をおこない、最終的なインプラント治療を成功させるための準備を整えます。
歯列の維持にも重要な役割を果たします。仮歯を装着することで、隣接する歯が動くのを防ぎ、歯列を正しい位置に保てるようになり、インプラントがよりスムーズに定着し、治療後の歯列の美しさを維持できるのです。
歯が失われた状態で長期間放置すると、周囲の歯が空いたスペースに移動し、歯列が乱れる可能性があります。仮歯を入れることで、治療期間中も歯列の整った状態を保つことができ、最終的な治療結果をより良いものにします。
仮歯を入れた後には、いくつかの注意点があります。注意点を守ることで、治療をスムーズに進めることができます。また、仮歯の寿命を延ばし、口腔内の健康を保つためにも重要です。詳しく見ていきましょう。
仮歯は本歯よりも脆いため、硬い食べ物はなるべく避けましょう。ナッツ、硬いキャンディー、氷などの硬いものを食べると、仮歯が破損する可能性があります。柔らかい食べ物を中心に摂ることで、仮歯を保護します。例えば、スープ、煮物、ヨーグルトなどの柔らかい食品を選びましょう。
また、粘着性の高い食品も避けるべきです。キャラメルやガムなどは、仮歯にくっついてしまい、外れやすくなることがあります。食事の際には、ゆっくりと噛み、仮歯に過度な負担をかけないようにしましょう。
仮歯を清潔に保つことは非常に重要です。毎日のブラッシングとフロスを欠かさずおこない、口腔内を清潔に保ちましょう。仮歯の周囲も丁寧にケアすることで、歯茎の健康を保ち、炎症や感染を防ぐことにつながります。
特に、仮歯と歯茎の境目は食べ物のカスがたまりやすいため、注意して清掃しましょう。フロスや歯間ブラシを使用して、歯と歯の間も丁寧に掃除することが大切です。口腔内を清潔に保つことで、仮歯の寿命を延ばし、インプラントの成功率を高めることができます。
仮歯を入れた後も、定期的な歯科検診が必要です。歯科医師が仮歯の状態をチェックし、必要に応じて調整をおこないます。仮歯の状態が良好であれば、インプラント治療も順調に進むことが期待できます。
定期検診では、仮歯の適合状態や周囲の歯茎の健康状態を確認します。また、仮歯にトラブルが発生した場合には、早期に対処することで問題を最小限に抑えられます。定期的な検診を受けることで、仮歯を長持ちさせ、治療の成功率を高めることができます。
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