見た目も噛み心地も自分の歯と変わらないインプラントは、第二永久歯とも呼ばれ、最近では広く普及しつつあります。
歯を失ってしまった人にとっては、とても頼もしい存在となるインプラントですが、外科的な手術が必要なこともあり、今一歩治療に踏み出せない人もたくさんいます。
そこでここでは、インプラント治療に伴う痛みについて解説します。
インプラント治療は外科的な手術が必要なので「全身麻酔が必要なのでは?」と思っている人もいるかもしれませんが、インプラント手術の前に行う麻酔は、通常の歯科治療と同様に基本的には局所麻酔です。
局所麻酔ならば経験したことのある人も多いはずです。はじめは少しチクっとすることはありますが、治療中はほとんど痛みを感じなくする作用があるのが局所麻酔です。
しかし、局所麻酔は、痛みを軽減する効果はありますが、患者さんの意識はそのまま残ってしまいます。インプラント手術では、歯茎を切開してあごの骨に穴を開けるという通常の歯科治療にはない大掛かりな工程があるので、手術中に意識が残ったままだと不安を感じる人もたくさんいます。
そこで活用されるのが「静脈内鎮静法」と呼ばれる方法です。この静脈内鎮静法は、点滴によって直接体内に麻酔薬や鎮静剤を投与する方法です。痛みを和らげる効果はありませんが、患者さんの不安を取り除きリラックスさせる効果が期待できます。
全身麻酔のように意識を失うことはありませんが、眠たくなるような感覚があり、医師による呼びかけにはなんとか答えることができるくらいの意識レベルにすることが可能です。実際に静脈内鎮静法を行ってからインプラント手術をした人の中には「いつのまにか手術が終わっていた」とか「眠ってしまって起きたら手術が終わっていた」というような人もたくさんいます。
このように、インプラント手術では、局所麻酔と静脈内鎮静法が使用されるのが一般的です。インプラント手術に関して不安感の強い人や痛いのが苦手な人は、静脈内鎮静法を導入している歯医者さんでの治療をおすすめします。
参照元:J-STAGE 口腔インプラント手術における静脈内鎮静法の有用性(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsoi/20/4/20_651/_article/-char/ja/)
参考文献:日本口腔インプラント学会誌/20 巻 (2007) 4 号/書誌(p.651-658)
フラップレス治療とは、歯茎を切らずに小さな穴を開けて、インプラントを埋入する治療方法です。
CT画像を撮影して、粘膜下の骨形態や神経の位置を確認し、適切な位置と深さを判断して行います。歯茎を切らないため、術中・術後の痛みや腫れ、出血が少なく、患者への負担が軽くなります。手術時間や治療期間も通常より短くなります。
ただ、この治療方法は、歯科医師に高度な技術と確かな経験が求められます。患者の顎骨の質や量、口腔内の状態によっては治療を行えない場合もあります。
前述したように、インプラント手術の際には局部麻酔を行うので痛みを感じることはほとんどありません。万が一、麻酔の効きが弱く痛みを感じるようなときには、医師に言えばすぐに麻酔を追加してくれます。
それでも不安だという人は、医師に相談して静脈内鎮静法を使用することで、手術そのものへの不安を解消することも可能です。
インプラント手術後1日~2日はくらいは、痛みや腫れといった症状が現れることもありますが、手術後に処方される痛み止めを服用すれば我慢できないほどの痛みではありません。
手術後に感じる痛みの程度には個人差があるようですが、ほとんどの人は抜歯する頃には痛みを感じなくなっているようです。
対応幅が広いフラップレス治療ですが、加齢による顎の骨の薄さや疾患などで対応できない場合があります。
ただし、フラップレスと+αで組み合わせてできる施術で対応が可能になることも。
そこで組み合わせられる施術法が多い医院を3院厳選しました。
対応 |
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通常/骨薄/疾患 |
対応 |
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通常/骨薄 |
(※)2021年11月18日時点、「インプラント 京都」で検索した時に、検索上位から数えて223院を調査。 フラップレス治療の症例があり、各症例に「治療内容」「メリット・デメリット」「治療期間」+「治療した医師のコメント」を掲載していた医院を、「信頼性の高い」インプラント医院として当サイトでは評価基準としました。