インプラント治療は、歯を失った場合の有効な選択肢ですが、その一方で「神経損傷」というリスクもゼロではありません。
神経が損傷すると、麻痺や痛みが長引くなど、日常生活に支障をきたすことがあります。
ここでは、神経損傷の症状や原因、損傷リスクをおさえるためのポイントを解説します。
インプラント治療後、通常数日から1週間程度で治まるはずの痛みが、それ以降も続く場合は神経損傷の可能性があります。この痛みは、通常の歯の痛みとは異なり、ズキズキとした痛みや焼けるような痛み、ビリビリとした電気的な痛みなど、様々な形で現れることがあります。
インプラント治療後、麻酔が切れても下唇、あご、舌などの感覚が鈍い、または全くない状態が続くことがあります。これは、インプラントを埋め込む際にドリルやインプラント体が、下顎の骨の中を通っている下歯槽神経や舌神経を傷つけたり、圧迫したりすることで起こります。
上記のような症状が慢性化したものを神経障害性疼痛と呼びます。これは神経自体が傷ついたことによって起こる痛みであり、通常の痛み止めが効きにくいのが特徴です。また、何もしなくても痛みを感じたり、少し触れただけでも激しい痛みを感じる「アロディニア(異痛症)」と呼ばれる症状を伴うこともあります。
レントゲンだけでは神経(下顎管)の立体的な位置関係を把握し切れないことがあります。
CT検査では、顎の骨の構造や神経、血管の位置関係を三次元で確認できるため、インプラントの埋入位置を正確に特定できます。この重要な検査を省略すると、ドリルが神経に接触する危険性が飛躍的に高まります。
たとえ事前の検査が十分でも、術者の技術不足が原因で神経を傷つけることがあります。
具体的には、ドリル操作が不適切で深く入りすぎたり、不適切なサイズのインプラント体が神経を物理的に圧迫したりすることで、神経損傷につながります。
経験の浅い歯科医師や、神経の解剖学的知識が不十分な医師が治療を行うと、こうしたヒューマンエラーが起こる可能性が高まります。
歯科用CTスキャンなど、精密な検査機器を導入している歯科医院を選びましょう。二次元のレントゲンだけでは見えない、神経や血管の正確な位置を三次元で把握することで、具体的なインプラント埋入計画を立てることができます。
インプラント治療は高度な技術を要するため、治療実績が豊富で、経験豊富な歯科医師が在籍しているかを必ず確認してください。特に、難症例の経験が豊富な医師は、神経の走行に個人差があるケースなど、予期せぬ事態にも冷静かつ適切に対応できる可能性が高いです。
万が一の事態に備え、治療後の保証やアフターケア体制がしっかりしているかを事前に確認しましょう。神経損傷などのトラブルが発生した場合でも、迅速かつ適切に対応してもらえるかどうかが重要です。治療内容や期間、費用だけでなく、トラブル時の対応についても明確に説明してくれるクリニックを選びましょう。
神経損傷のリスクを抑えるためには、歯科用CTスキャンなどの最新設備が整っているか、そして治療実績が豊富で経験のある医師が在籍しているかを必ず確認しましょう。さらに、万が一の事態に備えて、保証やアフターケア体制がしっかりしているかも重要なポイントです。
これらの点を踏まえ、信頼できる歯科医院を選ぶことが、成功するインプラント治療への第一歩となります。
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